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ツイッターで読んだ泣ける話に影響を受けたので。5

その4の続きです


呆然と言うか、わけのわからない感じ。
悲しいでも、辛いでもなく、本当にただ訳がわからなかった。
で、大体10分後くらいに一気に感情が押し寄せてきた。

もし、あのとき田中をメンバーに選んでおけば、死ななかった。
自分が弱いから、顧問に逆らうのを恐れて、田中を殺してしまった。
そういう罪悪感と後悔で頭が割れそうだった。
何回も吐いて、泣いて、嗚咽を漏らした。
親はなにも言わなかったし、それがありがたかった。
通夜は欠席して、代わりにおかんが行った。
その日、俺はなおからのメールを初めて返さなかった。

翌日、田中の葬儀が行われた。
1年生全員と、生徒会執行部全員が出席した。
田中の両親は、生徒会のすぐそばにいたけれど、顔は見ないようにした。
三浦が、友人代表で弔文を読んだ。
正直、上の空で何を言ったかは、全く覚えていない。
ただ、田中が自分のせいで死んだことを、ひたすら心の中で責め続けた。
田中の命日は、5月19日だった。

結局、なおとのメールも、俺が止めたまま、1週間が過ぎた。
俺は、サイトにログインすらしなかった。
生徒会の活動はおろか、勉強すら上の空だった。
部活は、生徒会が忙しいことを理由に、2週間ほど休んだ。
大会一ヶ月前が近いのに、部長が部活にでないのはおかしい、と顧問に言われても、
従う気には、もうなれなかった。

2週間後の日曜日。部活は元から休みだったし、
生徒会活動もその日はなかった。
漫然と時間を過ごすのにすら疲れて、ぼんやりと時間を過ごしていた。
ふと、サイトにいっていないことを思い出して、
久しぶりにログインしてみた。
なおも、ログインしていたようで、俺のログインに気づくと、
すぐにメールを送ってきた。ほんとうに、すぐだった。

なお「OTKOくん、なにかあったの?」
俺「あー、うん、体調悪かったんだよ」

俺は、ごまかそうとした。

なお「大丈夫…?メール、返せなかったの?」
俺「ん、まぁね。入院とかしてたしさー」
なお「馬鹿!心配したんだから…それで、もう体調は大丈夫?」
俺「ん、今は元気だよ」
なお「私、OTKO君に会いたい。…無理かな?」

会いたくなかった。会ったら、駄目な気がしたから。
結局、2週間たっても俺は沈んだままだった。

俺「…うん、いいよ!」

でも、なおを悲しませるのはもっと嫌だったから、
結局OKしてしまった。

なおと会うのは、だいたい1ヶ月ぶりだった。

なお「OTKOくん、久しぶり!」
俺「ん、久しぶりー」

結局、いつも通り、手をつなぎながらぶらぶらするだけの簡単なデートをした。
別におかしいところはなかったし、うまく振る舞えていたと思う。
なおも普通だったし、いつもの二人だった。

でも、夕暮れ時、そろそろ帰るときになって、なおが泣き出した。

なお「……寂しかったんだよ…会いたかった!」
俺「だから病気だって…」
なお「じゃあなんで病気のことをなにも話してくれないの!?入院までしたって、
    そんな酷い病気なら、いってくれても良いでしょ!」

俺は、黙った。言うべきかどうかもわからなかったし、どういえばいいかもわからなかった。
なおは、不安そうな顔でこちらをみてくる。つないでた手は、自然と離れていた。

なお「他に好きな子が出来たんなら…」
俺「そんなことない!」
なお「じゃあなんで!?」
俺「後輩がさ…死んだんだよ。俺が、殺したみたいなもんなんだよ…!」
なお「…え?」

結局、言ってしまった。やっぱりガキだったから、我慢できなかった。
なおに浮気を疑われたのがショックだったし。
一度言ってしまったらもう止まらなくて、ため込んでいたことをなおに全部ぶちまけた。
後悔、悲しみ、苦しみ、自分が殺してしまった罪悪感、
他の奴らはもう普通に生活を送っているのに、自分だけが苦しんでいる不満。
いろんな言葉と涙が溢れて、とても醜かったと思う。
全部はき出して、もう一度なおの顔を見たとき、なおは泣いていた。
俺以上に目を真っ赤にして。

俺「ご、ごめ…なおをせめるつもりじゃ…」
なお「…辛かったね…苦しかったね…でも、OTKOくんは悪くないよ、ごめんね、きづいてあげられなくて」

そういって、なおは俺を抱きしめてくれた。
もう、俺は声も出せなかった。ただひたすら泣いた。
なおの服が涙で濡れるのなんて気にせず、公園でぼろぼろ泣いた。
お前は悪くない、そういってくれたのはなおが初めてで、
それが、あの頃の俺が一番求めていた言葉だったんだと思う。


翌日から、俺は部活と生徒会に復帰した。
生徒会で、千羽鶴を折ることに決めた。
せめて、俺だけは田中を忘れないように、何かの形に残したかったから。
部活動は、顧問に激怒されながらも、なんとか戻り、
最後の大会に向けて、ひたすら頑張ることにした。
そうすることが、田中へのせめてもの償いになるような気持ちがした。

なおのおかげで、俺は立ち直ることが出来た。
月並みだけど、本当に大事だった。
離れたくないし、ずっと一緒にいたい。
俺自身も幸せになりたいし、なおのことも、幸せにしてあげたい。
中学生だったけれど、中学生だったからなのかもしれないけど、
そんなことを意識し始めていた。

大会、一週間前の日曜日。
相変わらず、部活はなかった。
その日、俺となおはデートの約束をしていた。
待ち合わせ場所に行くと、いつもとおなじようになおがいて、
いつもと同じ笑顔で、出迎えてくれた。
周りには兄弟のように見えていたのかもしれない。
当時(今も小さいけど)俺は身長155cm近くしかなかったしね。
そして、いつものように手をつなぎ、歩いた。
遊戯王の話をした。なおは、当時としては珍しい女性デュエリストで、
一度だけ、一緒にカードショップに行ったことがあった。
俺は、そのときはやめていたけれど、昔使っていたカードは、
まだ家に残っていたし、ゲームは持っていたので、
ある程度、カードについての知識はあった。
なおは、XYZデッキ(エクシーズではない)が好きだったらしい。
なんかマニアックだな、ってのが感想だった。
他にもいろんな話をした。学校の話、塾の話、おでんの具材の話。
お互いに喋るのは好きだったから、話題が尽きることはなかった。

それから、時間はたって、夕方。
いつものように駅前で手を振って、帰った。
抱きしめられたのは、あのときの1度きりだし、キスもまだしていなかった。
中学を卒業するまでにはしたいな、なんてぼんやりと思っていた。

帰宅してから、PCをつけ、メールを確認した。
なおからは、メールが来ていなかったので、
珍しいな、と思いながらも、俺からメールを送った。
なおから、その日メールが帰ってくることはなかった。

(続く)
次で最後です。
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